婦人科の診療内容

婦人科の診療内容は、一般婦人科疾患、ARTを除く不妊症、避妊の御相談、手術などです。特に細胞診での異常があった方に精密検査を行い、上皮内癌までの方には個人にカスタマイズした低侵襲の手術を行ております。細胞診異常での精密検査は別ページに説明してあります。婦人科疾患の説明と診療内容は下記の通りです。

子宮筋腫

子宮筋腫の種類には3種類あり、粘膜下、漿膜下、筋層内で症状が異なります。

子宮筋腫の治療法は子宮全摘出や筋腫摘出術などの手術療法となります。筋腫の大きさや位置により症状が異なり、当然治療の必要性も異なります。まずは本当に治療が必要かどうかです。子宮内膜の直ぐ下や子宮の筋層にある程度の大きさの筋腫がある方の場合、徐々に月経が多くなるので自分では気がつかずに、血が薄くなる貧血状態となっている場合が珍しくありません。このような場合は自覚症状がないので、血液検査で調べることが重要です。貧血がある場合、自覚症状はなくても心臓に負担がかかっているので、将来心臓に障害がでてくる可能性があります。当然このような場合は治療が必要です。  また、非常に大きい場合は、膀胱圧迫による頻尿の原因や下肢静脈血栓症のリスクの増加などが考えられるため、治療が必要です。また、妊娠すると筋腫が大きくなるので、妊娠を考えている方の場合は、ある程度の大きさになったら治療が必要です。ただ、近い将来妊娠の予定がない方や小さい筋腫の場合は、急いで手術をすることはないでしょう。そのときない筋腫が出現することもありますし、手術法によっては大きい筋腫のみが対象のこともあるようです。正確な診断と状況により、治療が必要かどうか、どのような治療法があるかで、治療法を選択することが重要です。

子宮内膜症

子宮の中にあり生理の時に剥がれる内膜と同じ成分が、本来はない筈の卵巣、骨盤内腹膜、子宮の筋層などにある病気で、特に内膜症が子宮の筋層にある場合を子宮腺筋症と言います。卵巣にある内膜症が進んでくると卵巣に嚢腫を形成して、その内容がチョコレート色な所からチョコレート嚢腫と呼ばれることもあります。

子宮内膜症には外性子宮内膜症と子宮腺筋症があります。

症状としては、生理痛の悪化が一番多い症状で、子宮腺筋症の場合はこれに過多月経を伴います。さらに進んでくると排便時の痛みや性交時の痛みなどが生じてきます。内膜症は妊娠と閉経で治癒します。ですから、軽度の内膜症があっても妊娠すると治癒してしまうと言う良い循環になりますが、内膜症が進行すると不妊症の原因となるため、内膜症が原因で妊娠しずらくなっている方が内膜症を放置すると不妊となると言う悪循環となります。子宮内膜症はなかなか治癒しにくい疾患で、閉経まで上手にコントロールしなければいけない場合もすくなくありません。治療方を考える上で大事なのは、内膜症は妊娠と閉経で治ること、不妊症の原因となると言うことです。その点を考え、治療も手術療法や薬物療法を組合わせて行くのが良いと思います。  薬物療法には、卵巣の働きを抑制して閉経と似た状態を作るGnRHaや直接作用も持つディナゲストと言う薬剤、さらに軽症で月経困難の症状が強い場合は低容量エストロゲンプロゲスチン製剤などがあります。これらは病状に応じて使用します。

不妊症

 体外受精を除く一般不妊症の検査および治療を行ってます。1年以上を経過して妊娠せず妊娠を希望される方で、通院治療が御希望な方は受診してみて下さい。不妊症の原因は女性側、男性側が50%程度と考えられています。基本として、基礎体温を測定してグラフにしておくことが需要です。検査には以下のようなものがあります。 子宮卵管造影検査  X線透視下に子宮に造影剤を注入し、卵管が通過していることを確認する検査です。当院は油性造影剤を用いており次の日にもX線写真を撮影して、癒着などの有無を推定しています。痛みがある方もいる検査ですが、この検査の後妊娠確率が上がるといわれています。  血液検査  血液を採取して、ホルモン検査を行います。ホルモン検査には、エストロゲン、プロゲステロン、卵胞刺激ホルモン、黄体形成ホルモン、プロラクチンなどの検査も行います。ホルモン値は月経周期によって変化しますので、月経期と黄体期などに分けて検査します。  超音波検査  超音波により、卵が含まれている卵胞の大きさを測定し、排卵時期を推定し、実際に排卵があるかどうかを確認します。また、受精卵が着床する内膜の厚さを検討するのにも用います。  男性側の検査は、精液検査です。精液量、精子濃度、運動率、運動の質、精子の形態、感染の有無などを検討します。精液は、自宅で専用容器に採取して頂き、3時間以内にクリニックに届けて頂き検査をしております。  治療は、タイミング法、経口および注射の排卵誘発剤を用いて行い、人工授精までは施行しております。

子宮内膜ポリープ

子宮内膜が増殖して盛り上がった状態となった良性の腫瘤です。大きさはさまざまで。良性の腫瘤で、不正出血、月経過多、月経困難などの症状があり、受精卵の着床の邪魔になって不妊の原因となります。診断は月経終了直後に子宮内に注水して行う超音波でおこなっています。3Dt超音波では形も診断できます。原因不明の不正出血が続く方は、月経終了直後に受診すると良いと思います。

3D超音波では内膜ポリープの形もわかります。

治療は、子宮頚部を開大後、子宮鏡で観察し確認し、摘出する外来手術で行っております。

月経前症候群

生理前のイライラ、むくみ、頭痛などを言います。特に気分の変化はホルモンの変化のみでないことが多いので、質問紙法等で原因を考えることも重要となります。低容量ピル、漢方薬やその他の薬を組み合わせることにより、改善します。

尖圭コンジローム

主に外陰部にイボ状の突出物ができてくるウィルス感染症です。治療は高周波ラジオメスまたはレーザーによる切除と焼却、あるいは薬物の塗布を行います。

外陰ヘルペス

急性期には外陰部に痛みを伴う潰瘍が出現します。初めての感染では痛みが強く排尿困難を伴うこともあります。再発では症状はあまり強くありませんが、何度も繰り返す場合があります。治療は抗ウイルス剤の軟膏・内服で行います。

膣外陰炎

カンジダ膣外陰炎

カンジダという真菌が原因です。白い帯下がでたりかゆみが生じます。真菌はどこにでもいるものですので、体調の変化などで増加して引き起こされます

トリコモナス症

トリコモナスという原虫による感染症です。黄色いおりものが多くなり、強いかゆみを伴うことが多いです。治療は膣洗浄あるいは内服薬で行います。